城に傷病者、ヘリ搬送 松山で訓練
愛媛県松山市丸之内の松山城で8日、緊急性の高い傷病者の救出に備えた訓練があり、市消防局の救急隊員らが天守内での応急処置や、本丸広場からのヘリコプターによる搬送手順などを確認した。
市消防局が救急、消防両隊の迅速な対応や県消防防災航空隊などとの連携を深めようと開き、5機関の計約50人が参加した。市消防局によると、松山城での防災ヘリを活用した訓練は初めて。
50代男性が天守内で胸の痛みを訴え、心肺停止になったとの想定で行われた訓練では、通報を受けた救急隊員が、胸骨圧迫や自動体外式除細動器(AED)で応急手当てをしながら県消防防災ヘリに出動を要請。本丸広場で医師の指示を受けて気管挿管を施した。
県航空隊員が上空に到着したヘリに傷病者を乗せ、県立中央病院に向かった。
市東消防署の関哲次副署長は「ヘリを活用すれば救命リレーが迅速にでき、救命率も上がる。連携強化のため、今後も訓練を行いたい」と話した。